この度の東日本大震災は、地元岩切地区にも津波こそ無かったものの大きな被害があり、昔からの風情ある町並みや住宅の多くが失われました。そんな中で、歴史的な遺跡なども例外ではありません。いろいろな事情から、当神社の敷地に移設されたものもありました。
写真の中程の石像は、岩切台谷地のNさんの屋敷でお祀りしてきた延命地蔵尊で、地震で倒壊したので、移設の希望がありました。両脇の板碑(弘安年間のものという)は、岩切羽黒前のTさんの敷地内にあったもので、崖崩れ危険があり、移設の希望がありました。
地域の歴史的・文化的なものは、神仏にかかわらず保存していくことが、この地に生きていくものの役目と考え引き受けた次第です。
震災にあった各地で、継承の危機にある文化財が多々あるのではないかと、危惧しています。
2011/11/17(木) 12:06 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
この度の15号台風の猛威が当地にも荒れ狂った。
21日の夕方は、風雨とも激しく、山間から集まった水は小川を逆巻く濁流に変えた。
土砂混じりの濁流が道路に溢れ泥土が堆積し、さらに本殿脇ののり面は地震で地盤がゆるんでいたこともあり、一部崩落した。
昨日、大雨後はじめて近くの三光の滝まで小川を上ってみた。各所で川縁がえぐられている。
滝壺のあたりまで行って驚いた。滝壺は、数年前土砂が崩落して完全に埋まっていたのだが…
今は、滝壺を埋めた土砂は完全に流され、澄んだ水が深い渕をなしていた。
人力で土砂の撤去を行おうとすれば大変な作業。土木重機でも簡単ではない。
しかし、大量の水の力は一夜にして、あの森厳な滝壺を復元してしまったのだ。
2011/09/29(木) 19:41 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
ネット上で「東海地域文化研究-その歴史と文化」(思文閣出版)に当青麻神社に関する記載があるのを発見、早速入手し読んでみた。
内容は、「東奥紀行」と題する、芭蕉の「奥の細道」にならった紀行文でした。作者は信州安曇野松川村の平林有山(ペンネームは江上草庵)氏で、明治20年に千葉・東京・そして横浜から船で仙台へ、さらに福島、栃木、群馬を経て信州へ帰るという旅である。

驚いたことに、旅立ちの章には、次のようにある「都の花も見ごろとか、奥の青麻や塩釜や松島わたり心がけ、・・・・」。なんと、松島・塩釜より先に青麻とあるではないか。
そして、青麻参詣については、「青麻に赴く、塩釜の町端づれより岐れ道あり。利府町まで一里半、是より又仙台との岐れ道あり。こも一里半にして漸く宮城郡岩切村の山中なる青麻神社に達せり。年来の宿願にて今日爰に参拝するを得たるは、神の御恵みなりと歓喜の情ににたえず--春風に乗りて来にけり神詣 有山」とある。

あの風光明媚で多彩な文化を持つ信州の地の人々が、なぜ青麻神社へのかくも深い信仰をいだいたのかは謎である。
自分は学生時代に、車で信州を旅して、あの圧倒的な山や谷、村や町の景観にくらべて、ふるさと宮城の景観が小さく思えた記憶が鮮明によみがえる。信州と青麻のつながり奥に何があるのかと、あらためて考えさせられた。
2011/06/21(火) 17:09 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
宮城野区岩切在住の三浦昇さんが、郷土再発見-我がふるさと岩切-を刊行され、奉納いただきました。三浦さんは、研究熱心な方で、ふるさと岩切の歴史や現在を丹念に調査され、その成果を大冊にまとめられました。三浦さんが、神社にも度々調査においでになり、また、たまたま原稿を拝見する機会もあり、世にでることを期待しておりました。
ページをめくると、なつかしい写真や絵図がちりばめられ、解説や考察には博識とふるさと岩切に対する愛惜がこめられていて、実に興味が尽きません。開発で失われた風景やこの度の震災で損壊してしまったものもあり、貴重な記録です。
希望の方には、実費2,000円でお分けするそうです。神社にお問い合わせください。A4判・398ページ
2011/05/13(金) 15:05 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
震災からの復興をお祈り申し上げます
この度の東日本大震災には、各位大小の差はありますが災害にあわれましたこと心よりお見舞い申し上げます。

さて、五月一日~三日は当青麻神社の春季大祭で、例年各々ご案内を申し上げておりました。しかしながら、この度の大震災で今は住居・通信・交通事情などが不安定な状況にあります。よって、郵送での御案内は今年は遠慮いたします。
尚、震災復興・ふるさとの再生を祈念し、皆様の願いを神前にお仕えすることは神社のつとめと考え、春季大祭は本年も執り行います。各地震災復旧途上ではありますが、ご事情のゆるされる方々には何卒ご参詣をお待ち致しております。

 青麻神社春季大祭
 五月一日 春祭特別祈祷受付  榊流青麻神楽奉納
   二日 例大祭式  春祭特別祈祷受付
   三日 春祭特別祈祷受付  榊流青麻神楽奉納

尚、期間中はJR東北本線岩切駅⇔青麻神社間に臨時バスが運行されます。

岩切駅発→神社行バス時刻  
09:00
10:00
11:00
12:00
13:40
14:30
15:30

青麻神社発→岩切駅行バス時刻
09:30
10:30
11:30
13:20
14:00
15:00
16:00

岩切今市橋から県民の森経由の表参道は、高森城址西側の路肩崩落改修工事の為、3月1日から全面通行止めになっています。また、地震による道路損壊のため交通規制があります。
当神社へおいでの際は、利府町菅谷沢乙温泉経由、泉区山の寺から鐘撞堂トンネル経由などを迂回ください。
詳しくは、案内地図をご参照いただくか、神社へお問い合わせください。


2011/04/07(木) 07:59 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
3月11日午後に起こった未曾有の大震災。
特に浜沿いで大津波に罹災された方々の身が案ぜられる日々です。
また、原発事故もその行く末が見えません。
当神社も長く激しい揺れにみまわれましたが、石燈籠の倒壊や一部食器・家財の破損などがありましたが、人身や建物の被災は無く比較的軽微な被害でした。
ただ、電気・通信がストップし、きょうに至りやっと接続できました。
近隣でも、ライフラインが切断し、神社境内の湧水を求めて昼夜長蛇の列ができました。
きのうあたりから、ようやく平素の静かな境内にもどりつつあります。
ただ、ガソリン・灯油・食料品等の入手は極めて困難な状況は継続中であり、外出もままなりません。物流の大切さをあらためて思い知らされました。平素何気なく購入し費消していたものが、今は貴重品なのです。かっての日々の営みがなんと恵まれていたことか!
一日も早い復興を願うとともに、日々の努力を続けていきたいと思っています。
2011/03/17(木) 10:18 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)